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2018

11月8日
パンペリー石族鉱物の論文が2編公開されました。

〜Julgoldite, Feに富むパンペリー石族鉱物〜
Nagashima. M., Cametti, G. and Armbruster, T. (2018)
Crystal chemistry of julgoldite, a mineral series of the pumpellyite group: Re-investigation of Fe distribution and hydrogen-bonding. European Journal of Mineralogy, 30, 721-731.
〜Poppiite, Vに富むパンペリー石族鉱物〜
Nagashima, M., Matsumoto, T., Yamada, T., Takizawa, M., and Momma, K. (2018)
Crystal chemistry of poppiite, V-analogue of pumpellyite, from the Komatsu mine, Saitama Prefecture, Japan. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 113, 251-262.

Julgolditeは昨年7月のNEWSに受理報告と電顕写真を掲載しました(受理後〜掲載までに1年以上)。組成の違う同じ種類の鉱物を系統的に検討することは,その鉱物グループだけではなく類似する特性をもつ鉱物に対する理解も深めます。今回のPoppiiteの研究では,先行研究〜Julgolditeの研究で得られた新知見を基に確立した解釈を支持する重要な結果が得られました。あーよかった(笑)
パンペリー石は変成岩などでよくみられる鉱物のひとつですが,Fe, Vに富む種類は非常に稀です。特にpoppiiteは世界でも3−4例しか報告例がなく,日本では今回研究した埼玉県小松鉱山に産するのみです。その上,バナジウム含有量世界一のpoppiiteであることからその形成条件などの解明が待たれます!

10月22日
前回のNewsからちょうど2か月経ちました。早い。
後期に入ったら落ち着いて地道に研究を進める予定でしたが,なんだか浮草のようにフワフワと集中力を欠く今日この頃。誰より私が気合を入れなおさねば…!

後期授業開始直後の10月3日に卒論の中間発表会(ポスター形式)が行われ,当研究室の井本くんもしっかり発表しました。コアタイムではお客さんが途切れることがなく,あっという間の1時間だったとのこと。よかったよかった!中間発表が終わると卒論も終盤です。ますます勢いをつけて頑張ってもらいましょう。
当学科では3年後期に研究室配属が行われます。当研究室にも3名の仲間が加わりました。お互いに充実した1年半を過ごせればと思います。これから肝心の研究テーマを決めなければいけませんが,本人の興味,こちらの狙い,1年間で見込まれる成果,向き不向き(!) …などを考慮して決断します。事前にいくつか準備していてもかなり悩みます。今回もまだ思案中です。

1か月ほど前のことですが,山形大学で行われた日本鉱物科学会に参加しました。
名物「芋煮」を学会の懇親会で,そして後輩に連れられて「冷やしラーメン」をランチでいただきました(これも有名らしい)。

冷やし薬膳ラーメン
写真は私がオーダーした冷やし薬膳ラーメン。
8月のIMA@メルボルンで自分の研究は発表する機会があったので,今回は森下さん(2017年度卒)の卒論の成果をポスターで紹介しました。

ポスター
多くの方に足を運んでいただき,たくさんのアドバイスやコメントをいただきました。感謝!

眼力すごい
最後に...近所で購入した秋の和菓子。ニャンコさん,眼力すごい(笑)

8月22日
8/13-17に開催された国際鉱物学会 IMA2018@メルボルンに参加しました。
今回はKeynoteで30分間講演しました。

会場

会場
日本が夏ということは…メルボルンは冬。朝晩は冷えていましたが,日中は15-20℃の快適な気候でした。

Georgia&Rosa
会場でArmbruster研究室で一緒だったRosa(左:現Bremen大ポスドク)とGeorgia(右:現Bern大Assistant)に再会。Georgiaは2か月前にスイスで会ったばかり。Rosaは3−4年ぶりかな。変わらずエレガントなRosaとアクティブなGeorgia。なんだか太陽と月のような二人。研究者としてアクティブな彼女らを尊敬しています。これからもこの関係は続いていくでしょう。

Prof.Grew
今回,Edward Grew先生と直接お話しする機会に恵まれました。以前から私の公表論文に関して興味をもっていただき,この1年はメールで数回やり取りしていました。いずれお会いできればうれしいと思っていたので,先生のご講演後に待ち伏せしました(笑) 今回は私の講演にも足を運んでいただき,感想とご意見をメールでくださいました。感謝!

Flinders-Street駅
街はヨーロッパの街並みと現代的な高層ビルが共存している不思議な景観。Flinders-Street駅は伝統的なヨーロッパ建築。

セブンイレブン
セブンイレブンをたくさん見かけました。売っているものは日本とは違いますが,間違いなくセブンイレブン。他にもユニクロ,無印良品,DAISOがありました。あとお寿司屋さんをいたるところで目撃しました。日本人にとってはおなじみのものが多くてメルボルンは暮らしやすいかもしれません。しかし物価が高い…。

タスマニアタイガー印のビール
学会会場で提供されていたビール。変な動物が書いてあるよーという話になり,調べてみるとタスマニアタイガー(絶滅種)とのこと。

バラマンディ
以前から食べてみたかった「バラマンディ」を大好物のルッコラとともに。とてもおいしい白身魚>゜))))彡

カンガルーのステーキ!
私がバラマンディを食べている横で後輩たち(濱田さん@金沢大+江島さん@信州大)は「カンガルーステーキ」をモリモリ食べていました。一口もらいましたが…赤身の牛肉+遠くに獣の気配。ビーフと言われれば気づかないかも。
以上,IMA2018@メルボルンでした。

今年はドイツ,オーストラリアと海外出張が続きました。来月は鉱物科学会@山形大。これで旅は一区切りです。その後は滞っている論文執筆と研究を地道に落ち着いて進めたいです(←願望)。

7月28日 その2
久しぶりの更新です。
4月20日〜7月20日までサバティカル研修のためハンブルク大学(ドイツ)のProf. Mihailova研究室に滞在しました。7月23日(月)から大学で通常勤務を再開しましたが,今はとにかく北ドイツのさわやかな夏が恋しいです。
研究のことは置いておくとして…楽しい北ドイツ滞在を写真で振り返ってみましょう。 すてきな人たちとの出会いがありました。大学は緑であふれ,食事はじゃがいもであふれていました(笑)

大学
大学内の様子。とにかく緑がいっぱいで,いつも鳥のさえずりが聞こえていました。
平日は木陰でパソコン作業に没頭する学生さんたちが多くみられ, 休日は親子連れと犬たちの憩いの場に。子供や犬が駆け回っていました。

じゃがいも
ドイツと言えばジャガイモ(=主食)です。ドイツ人曰く「じゃがいもはヘルシーで体にいい」とのこと。用途に応じて様々な品種を使い分けています。美味しいのは認めますが…私には多すぎる。フライドポテト,マッシュポテト,ゆでジャガイモ,スライスされた焼きジャガイモ,じゃがいもサラダ…手を変え品を変え油断したらジャガイモだらけに。写真は大きなジャガイモ1個+サラダが組み合わせ出来るランチです。これが今回のジャガイモ料理No.1☆

カレーブルスト
もう一つのドイツ名物「ウインナー」です(ドイツ語でWurst ブルスト)。BBQ では肉と同じ存在感で大きなブルストが焼かれています。写真はカレーブルスト。確か元々ベルリン名物でスタンド(屋台)で立ち食いが定番です。ケチャップベースのカレー風味のソース(かなり味が濃い)にパンがついて,これがコーラと合う(もちろんビールとも合う)。(実はビールの写真が1枚もなかったんです…撮る間もなく飲んだんですね。今回はDucksteinというビールが気に入りました。上面発酵のアルトビールで褐色です。)

HanさんphD defence
Mineralogyグループです。中央に移っている中国人phDのHanさんのphD Defenceの後の集合写真。一番左の女性が今回私のHost researcherになってくださったProf.Mihailova(ブルガリア人)。今回の渡航以前に直接の面識はありませんでしたが,Mihailova教授の論文を読み,この先生の研究室ならば私が知りたいことが知れる,やりたいことができそうだと感じたので直接メールでホストになってくださるようにお願いして,快諾いただきました。物をはっきり言う裏表のないさっぱりした方で,議論していてとても気持ちのいい先生です。グループセミナーを通じて他のメンバーとも面識を得て,期間中に発表のため2度登壇しましたが,とても面白い議論を時間無制限で繰り広げていただきました。楽しかった!

guest house1

guest house2
大学のゲストハウスに滞在しました。様々な分野の研究者が世界中から集まっているので,ランドリールームで偶然会う人と研究のこと,それぞれの国のこと,ハンブルクのおすすめスポットやワールドカップについてなど色々な話をしました。

DESY

DESY 単結晶回折装置
滞在期間中にはDESY(ドイツシンクロトロンラボラトリー)を訪問しました。ハンブルク大学のMineralogyグループの一員でかつDESYのビームラインサイエンティストでもあるDr. Paulmannに案内してもらい普通はなかなか入れないところまで見学させていただきました。 今回は測定する機会はありませんでしたが,今後は測定でもお世話になる予定です。

ハンブルク市庁舎
ハンブルク観光と言えばまずは市庁舎。立派な市庁舎の前の広場にはブルスト,ポテト,ケバブ,中華,アイスクリーム屋,お土産屋などのスタンドが多くあります。通りかかったらアイスクリームを買って,市庁舎を見ながらのんびり食べるのが私のお決まりパターン。ドイツ人のアイスクリーム好きは想像以上で,暑い日は老若男女がアイスクリーム屋の前で列を作っています。歩きながらアイス!,ダブル・トリプル当たり前!街のいたるところにアイスクリーム屋さんが!!しかもかなりレベルが高いです。

外アルスター湖
アルスター湖は外アルスター,内アルスターに分かれており,遊覧船やヨットなどがたくさん。写真は外アルスターの遊歩道から。街の南側にはエルベ川も流れています。

Armbruster教授と
滞在期間中に2泊3日でベルン(スイス)出張しました。山口大学着任前の2007-2009年(2年半)にポスドク〜AssistantとしてArmbruster教授研究室でお世話になりました。その後も現在まで共同研究を続けています。毎回のことですが,料理が得意なArmbruster教授はいつも自らキッチンに立って腕を振るってくれます。左からArmbruster教授,Georgia(Dr.Cametti:ベルン大学Assistant,アクティブなサバサバ系イタリア人), 私,Vladi(私たちのスーパー技官。彼がいれば装置のトラブルはたちまち解決!)です。Georgiaとは8月半ばのIMA2018@メルボルンで再会予定。

Boriana and me
最後にMihailova教授との2ショット。最後の日には「さよならは言わないわ。またすぐに会うし,これからも一緒に研究するから。すぐに帰っていらっしゃい!」と言っていただきました。写真からも仲良しぶりがうかがえますね。

以上,写真で振り返るハンブルク滞在でした。

7月28日 その1
下記の論文が受理されました。

Nagashima, M., Nishio-Hamane, D., Nakano, N., and Kawasaki, T. (2018)
Synthesis and crystal-chemistry of mukhinite, V-analogue of clinozoisite on the join Ca2Al3Si3O12(OH)-Ca2Al2VSi3O12(OH). Physics and Chemistry of Minerals. (in press)

永嶌 真理子 (2018)
リチウムに富む含水準輝石族鉱物「村上石」の結晶化学.(Crystal chemistry of a new Li-analogue of hydrous pyroxenoid, “murakamiite”.) 結晶学会誌, 60, 72-73.

3月30日
本日,桜満開です。

桜満開

桜満開

桜満開

3月27日
ちょうど1週間前,3月20日に卒業式が挙行されました。当研究室の2名も無事に元気に旅立っていきました。

卒業おめでとう!
4月から社会人として新しいスタートですね!

ありがとう
二人から「これで癒されてください」とハーバリウムをいただきました。

ありがとう
こんな感じで私のコレクションたちと一緒に鎮座しています。


3月14日
卒論発表会・提出を無事に乗り切った4年生は企業の研修や引越準備,友だちとの思い出作りに追われています。学科の追いコンや石捨てといった恒例イベントも行われ,年度末といった感じで,2日前の後期入試も無事に乗り切りほっと一息です。
ここ1週間はたまったデータを整理しつつ,形(=論文)にする作業を少しずつ進めています。遅々として進みませんが…。来年度のことはまだ考えないことにしています(笑)

1月16日
遅ればせながら…あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
業務や査読に追われてアッという前に1月半ばです。卒論生は1月31日の提出に向けて初めての論文執筆に追われています。今年度は論文提出後に発表会が行われるので(昨年までとは逆)少々勝手が違います。

昨日,中村さん(2014年度卒)が結婚報告を兼ねて久しぶりに顔を出してくれました。いい意味であいかわらずの中村さんでとても楽しい時間を過ごしました。

今年はIMA2018@メルボルンで発表予定です。4年に1回の国際鉱物学会(IMA)ですが,これまで2002@エジンバラ(スコットランド),2010@ブタペスト(ハンガリー)に参加しました。2002年のIMAの時は大学院生(M2)…あぁなつかしい。M2の私は無謀にも初の国際学会でオーラル発表に挑戦! 発表自体は無事に乗り切れたものの,質問に答えられず悔しい思いをしました。2010年のブタペストは山口大学に着任した年で,ポスドク時代のボスや同僚たちと再会できた楽しい学会でした。はたしてメルボルンはどうなるのか…。
2018年は旅が多い忙しい1年になりそうです。

2017

9月5日
めずらしく2日連続の更新です。
7月11日付のNewsで報告したPrehniteの論文がOnline公開されたので,先日別刷りを岩佐さん(2012年度卒)に送付しました。すると昨日,岩佐さんからお礼の手紙と地元宮崎の「五ヶ瀬ワイン」が届きました。ありがとう、大事にいただきます(^^♪ 彼女の手紙には責任ある仕事を任せられるようになったことが書かれており,元気に活躍している様子が伝わってきました。
大学にいると研究室出身者に限らず卒業生がひょっこり顔をだしてくれることがあります。社会人として活躍や子育ての様子を聞くと大人になってる!と感じる部分も多いですが,その反面,変わらない部分も多くて笑っちゃいます。(卒業生は私を見て「年取ったなー」とか思っているはず(-_-;) でも大人になっているから口にださない(笑)) 卒業生のみなさん,近くに来たら遠慮なく立ち寄ってくださいね。


9月4日
論文が受理されました。
Nagashima. M.,Imaoka, T., Fukuda, C. and Pettke, T.
Relationship between cation substitution and hydrogen-bond system in hydrous pyroxenoids with three-periodic single-chain of SiO4 tetrahedra: pectolite, murakamiite, marshallsussmanite, serandite and tanohataite. European Journal of Mineralogy (in press)
前回に続き,再びEuropean Journal of Mineralogyです。この論文はイタリアを代表する結晶学者Prof. Giovanni Ferraris,Prof. Stefano Merlinoの80歳記念号に掲載されます。研究の詳細は論文をご覧いただくとして…

Studied specimens
研究に用いたペクトライト,marshallsussmanite(白色針状結晶), セラン石(褐色)のサンプル写真です。下のNa-Li, Ca-Mnの関係図でみると,これらはいずれも左側にプロットされるNaが多いグループに属します。右側の田野畑石,村上石はLiに富む種です。これをみると田野畑石と村上石の間にもう1種類存在する可能性大!ということが一目瞭然です。

Compositional relation

サンプル写真中央のMarshallsussmaniteと共生している紫色の鉱物は「杉石」です。2016年12月12日のNewsに掲載した愛媛県岩城島の「村上石」も「杉石」と共生します。写真を見比べてもらうと一目瞭然ですが,同じ「杉石」であるにも関わらずこの2つは全く色が異なります。愛媛のものは鉄が入ることでうぐいす色になり,南アフリカのものはマンガンを含むため紫色になります。遷移元素の量や組み合わせで同じ鉱物でも色が変わるのはお約束ですね。ルビーとサファイヤがいい例です。

最後になりましたが,貴重な田野畑石の薄片をご提供いただいた濱根大輔博士と本論文の執筆機会を与えてくださったProf. Massimo Nespoloに感謝いたします。


7月31日
論文が受理されました。
Nagashima. M., Cametti, G. and Armbruster, M.: Crystal chemistry of julgoldite, a mineral series of the pumpellyite group: Re-investigation of Fe distribution and hydrogen-bonding. European Journal of Mineralogy (in press)
本論文は,Fe-analogueのパンペリー石であるジュルゴルド石の結晶化学的研究に関するものです。2試料のジュルゴルド石のうちひとつは,5月のJpGUで発表した毛の生えたバビントン石(ドイツ産)をSEMで観察していた際に発見されました(柱状結晶の集合。写真横幅約400ミクロン)。

julgoldite from Kreimbach/Kaulbach, Kaiserslantern, Germany
パンペリー石族鉱物は低変成作用などで産するメジャーな鉱物の一つであるにも関わらず,化学組成の複雑でかつ非常に細粒であるため研究が難しく未解明な点が多いのが現状で,今回はその状況を少しでも打開するために共同研究者と検討を進めました(かなり悪戦苦闘しました…)。本論文では2試料のジュルゴルド石のX線単結晶構造解析結果を報告しましたが,これらは44年前に公表されたAllmann & Donnay(1973)に続く2例目です。研究成果の詳細はいずれ公表される論文をご覧いただければと思います。


7月11日
論文が受理されました。
Nagashima. M., Iwasa, K. and Akasaka, M.: Crystal chemistry and oxidation state of Fe of Fe-rich prehnite from hydrothermally altered dolerite. Mineralogy and Petrology (in press)
本論文は,2012年度卒業生の岩佐清香さんの卒論がもとになっています。彼女はFeに富むぶどう石の産状記載と結晶化学的特徴をテーマに卒論を行い,前半部分である記載学的研究については2016年に島根大学地球資源環境学研究報告に公表済でしたが,今回,後半部分に当たるぶどう石の結晶化学的な検討に関する研究が国際誌 Mineralogy and Petrology (Springer)に受理されました。彼女に研究報告の別刷りを送付した際にも「結晶化学的な検討についても必ず形にするので気長に待ってて!」と伝えていました。約束を果たせてホントによかった!(^^)!
今後も研究室の皆さんの頑張りを一つでも多く形にしたいと思います。

先日紹介したResource Geology"BEST ARTICLE AWARD2016"受賞のニュースが,山口大学HPと理学部HPに掲載されました。

6月27日
1か月ぶりの更新です。
2015年11月25日付のニュースでResource Geologyに掲載された大和鉱山と於福プルトンに関する論文について紹介しました。そのうち今岡研究室の大学院生である佐々木由香さんを筆頭著者とした於福プルトンに関する論文がResource Geology(資源地質学会の国際誌)の"BEST ARTICLE AWARD 2016"に選ばれました。
受賞対象論文 Sasaki, Y., Imaoka, T.,Nagashima, M., Nakashima, K., Sonehara, T., Yagi, K., and Itaya, T. (2016): The Cretaceous Ofuku pluton and its relation to mineralization in the western Akiyoshi Plateau, Yamaguchi Prefecture, Japan. 66, 85-113.
佐々木さん,おめでとうございます(^◇^) 今後のさらなる活躍に期待しています!

賞状
詳報は後日,大学HP・理学部HPで。


5月26日
ずいぶんご無沙汰しました。すっかり夏模様の山口です(室温30℃超!)
5/19-23までJpGU and AGU Joint Meeting(地惑連合)参加のため幕張に滞在していました。7年ぶり(?)のJpGU参加でしたが,ずいぶん規模が大きくなっていました。学会というよりお祭りのよう。今回はめずらしくポスター発表を行いました。

ポスター会場
企業ブースの向こう側にポスターボードが並んでいます。朝早いのでほとんど人はいませんでしたが,コアタイムになると人人人ですごい熱気です。しかし,これだけ大きい会場だと自分の発表場所を探すだけでも一苦労(-_-;)

私の講演題目は,
Nagashima, M and Nishio-Hamane, D. "Babingtonite with epitaxial hedenbergite whiskers" (SCG73-P02)
でした。
本研究のテーマは,"バビントン石板状結晶とその板上に成長する単斜輝石の関係の解明"という非常にシンプルなものでした。先行研究で指摘されていたエピタキシー成長の可能性に関して,TEM観察で直接的な証拠を押さえて,そこで決定された方位に基づいて結晶構造との関連や形成メカニズムを考察しました。実際,この研究で最も難しいのは観察用サンプルの準備だったはずです。文句も言わずに引き受けてくれた共著者の濱根さん(東大物性研)の高い能力と技術力なしには研究の成功はあり得ませんでした。ホントにありがとう、濱根さん!
本研究の成果はMineralogical MagazineのPre-publicationとして公表されています。
Nagashima. M. and Nishio-Hamane, D.: TEM study of the epitaxial association of hedenbergite whiskers with babingtonite. (in press)

JpGUは幅広い地球科学関連分野の国内外の研究者に加えて,高校生や学部生も多いため「よりわかりやすく!」を心がけました。公表済や印刷中の研究成果については,可能な限り配布資料作成しています。今回の配布資料はこちら→ 日本語版英語版

今回は,同じセッションで当学科の大学院生も発表していました。

ポスター会場
岩石学の研究室に所属しているM岡さんが議論中です!
学会会場では,専門書の販売,最新装置の紹介や研究所の最先端に触れられるブースが多くあります。その中で私はマニアックな手ぬぐいと便箋を購入(^-^)

ポスター会場
今回のJpGUでは他大学の研究者の方々にもお会いでき,とても有意義な時間を過ごせました。


3月1日
早いものでもう3月です。
卒論生の指導がひと段落して,束の間の休息=サイエンスの時間です。日々会議や業務をこなし,新4年生の指導をしつつ,自分自身の研究データを見直したり,論文や今後の実験・分析の構想を練っています。(期間限定:2月後半〜3月末)

卒論生3名は2月15日に無事に卒業論文を提出し,現在は各自この1年で得た膨大な研究データをまとめているところです。
学生たちには「データまとめまでが卒論!」と言ってきました(まるで「家に帰るまでが遠足」のようですね…)。データ整理されて初めて石は"研究試料"に,数字は"分析値"になります。たとえ卒論1年間であっても,多くの方の支援や協力,さらに共同利用の実験装置などを利用して初めて研究できます。そのため研究で得られたデータは本人だけのものではないことを十分理解してもらう必要があります。特にこの分野は自然界から研究試料を分けていただくわけですから,なおのことです。ということで,頑張ってデータまとめを進めてもらいましょう!

歴代の卒論たち
実験室の書棚に歴代卒論が整然と並んでいます。箱の中身は観察・分析データや参考文献などです。


1月16日
大寒波の影響で昨日から雪模様の山口市です。
遅ればせながら,あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

大学が1年で最も忙しい時期(1-2月)に突入しました。
現在は今週末の卒論発表会に向けて講演要旨やプレゼンテーションの作成に追われています。本来はこちらが忙しいわけではなくて,発表者が忙しいわけですが,どういうわけでしょうか…(笑)

2016

12月12日
本日,リチウムを含む新鉱物「村上石」の発見について山口大学海洋研究開発機構(JAMSTEC)ジェムリサーチジャパンからプレスリリースを行いました。今回の新鉱物の発見は,今岡照喜教授を中心に進めたきた岩城島のアルビタイトに関するプロジェクトの成果の一つに位置付けられます。「村上石」は著名な鉱物学者・岩石学者である村上 允英(のぶひで) 山口大学名誉教授にちなんで命名されました。

村上石
中央の針〜柱状の無色透明の結晶が今回の主役である「村上石」(LiCa2Si3O8(OH))!(写真横幅2ミリ)
この鉱物は。約 2.5 wt.%のリチウムを含みます。隣のうぐいす色の鉱物は「杉石」で,1976年に村上先生が命名されたものです。こちらもリチウムを多く含みます。

岩城島のアルビタイト
こちらが村上石を含むアルビタイトという岩石です(写真横幅9センチ)。
アルバイト(曹長石)を多く含む珍しい岩石です。岩城島のアルビタイトは世界有数の高リチウム岩体といえるでしょう。

以前から岩城島のアルビタイトには含水準輝石グループに属する"ペクトライト"(NaCa2Si3O8(OH))という鉱物が含まれていることが知られていました。含水準輝石はナトリウム-リチウム置換体がよくみられる種であるにもかかわらず,ペクトライトのリチウム置換体は長らく未発見でした。(ちなみにペクトライトは1828年に有効な鉱物種であると認定されています。古いですね〜)そのことはずっと頭の片隅にありましたが,リチウムを多く含む岩城島のアルビタイトの共同研究を始める際に今岡先生のお話をうかがっていて「ペクトライトのリチウム置換体が存在するとしたらこの岩石だ!」と感じました。それから約1年,直感は確信に・・・。例えるならば,パズルの最後の1ピースがばっちりはまったときのような感覚でした。
しかし軽元素であるリチウムを分析することは容易ではありません。そこでJAMSTECの木村純一上席技術研究員や常 青(Qing Chang)技術主任,そしてジェムリサーチジャパンの福田さんというエキスパートの皆さんに協力を依頼し,快く引き受けていただきました。共同研究者の皆さんの協力なくして,新鉱物発見〜承認にはたどり着けませんでした。

この岩城島のアルビタイトの研究はこれからも続きます。今回の「村上石」の発見からもわかるように,この岩石は大量のリチウムを含みます。しかし,リチウムがいつどこからきて,どのようにしてこの岩石にとどまったのかは未解明です。今後も今岡先生を中心にグループ一丸となって,この特殊な岩石がどのようにして形成されたのか?などさらなるミステリーに挑んでいきます。


10月25日
すっかり秋模様の山口です。怒涛の夏休み期間が一瞬にして終わり,後期授業期間が始まって3週間経ちました。
10月5日に卒論中間発表を終え,4年生の卒論も終盤に入ってきました。気を抜かずに頑張ってほしいです。今日は当研究室の原田さんのお誕生日ということで,午前中のゼミでしっかりお祝いしましたよー。22歳おめでとう!

9月下旬に行われた日本鉱物科学会@金沢大で「日本の石」が選定され,私も清き一票を投じてきました。水晶(石英)との決選投票の結果,日本の石は「ひすい(ひすい輝石およびひすい輝石岩)」になりました。一般に広く知られているので,日本の石として相応しいと思います。

8月5日
無事に前期授業期間終了。
来週は某大学で集中講義を行います。1日5コマ×3日間連続なのでかなり大変そうです(履修する学生も大変でしょう)。そのようなわけで前期が終わったにも関わらず講義の準備に追われています。
昨日は学生からのリクエストで"100円ではない回転ずし"で就職をお祝いました。来週私が不在の間もお寿司パワーで頑張ってくれそうです。

7月30日
まもなく前期授業期間も終わりを迎えようとしています。すっかり夏模様の山口です。
当研究室の学生3名は無事に希望通り進路が決まり,ようやく特別研究(=卒論)に専念できる状況になりました。10月頭の中間発表会に向けてこの夏休みが勝負ですね。
最近話題の「ポケモンGO」旋風は学内でも吹き荒れており,夜な夜なスマホをもって学内を徘徊する学生たちがたくさん見られます。理学部前の火山弾がポケストップ(?)になっているという噂も耳にしました。ポケモン世代ではないので私にはさっぱりわかりませんが,学生に聞くと(今のところ)ものすごく楽しいそうです。
私がスマホで重宝しているのは,モバイルSuicaです。土地勘のない出張先で切符売り場で巨大な案内板を見上げて自分の降りる駅を探すのは結構やっかいでした。気が向いた時に無駄なく乗ったり下りたりできる交通系電子マネーは重宝しています。全くの趣味ですが,ワインのデータベースアプリvivinoは,ラベルの写真を撮るだけで銘柄・産地・年などの情報を読み込んでくれる上,世界中の人たちのレビューが見れて興味深いですよ。

4月23日
卒業式から約1か月が過ぎ,前期講義も始まりました。
昨日は大学時代の後輩の勤める企業に分析装置をお借りするために足を運びました。これからデータ処理をすすめますが,色々と学ぶことがありました。お忙しいところご対応いただいたことに感謝いたします。

今年度の当研究室の卒論生は3名です。それぞれ就活や卒論にがんばって立ち向かっています。
毎回卒論に共通するテーマは「しっかり見てみよう」です。なんだか間抜けな書き方ですが,野外での調査,肉眼での試料観察,顕微鏡下での観察,そして化学分析という全てのスケールで自分でしっかり観察することが卒論には大事で,そこで"何か"に気づく事,ひっかかることが研究の第一歩だと考えています。 この「気づき」は教えて分かるというものでもないので(これが悩ましい!),しっかり自分の感性をこの1年でピカピカに磨いてほしいと思います。この能力はきっと社会に出ても役に立つでしょう。

3月24日
一昨日,山口大学の卒業式が行われました。当研究室の松本くんも無事に卒業証書を手にしました。

仲良しコンビ松本くんと佐藤くん

島根大学地球資源環境学研究報告に永嶌・岩佐・赤坂による「島根半島三津地域に分布する熱水変質ドレライトに産するぶどう石の産状と化学組成の関係」が掲載されました(リンク先からDL可)。先日,岩佐さんに別刷りを送付したところ,お礼と近況報告をいただきました。彼女が卒業して丸3年になりますが,変わらず元気に仕事を頑張っている様子で良かったです。がんばった卒業論文は少しの後押しで論文として公表できることが多いので,今後も学生さんたちの頑張りをひとつでも多く形にしていければと思います。

いろんなことに追われている間にあと一週間で新年度…早すぎる!


3月7日
3月5日(土)に島根大学の赤坂正秀教授の最終講義,退職記念パーティーに出席しました。
最終講義はいつも専門講義が行われる学科の講義室(なつかしい!収容人数約80名)で行われましたが,立ち見がでていました。ご講演のタイトルは「鉱物科学と自然の弁証法」で,先生らしい講演でした。前半に大学院時代にお世話になった先生方,諸先輩方について熱弁を振るっていたら,全く時間が足りなくなり後半は駆け足に。パーティーの時間も迫っているため,最終講義にも関わらず「時間がないので飛ばします」の連続。最後に大学の在り方,学科のあり方など最終講義ではあまり聞かない話まで飛び出して,これも先生らしいな…と。その後のパーティーの参加者は,赤坂研究室出身者約20名,その他卒業生10名強,スタッフ,ご来賓の方などをあわせて60名くらいだったと思います。私も同級生やたくさんの研究室の後輩たちに再会し,とても楽しい時間を過ごすことができました。

最終講義
三瓶領域長による赤坂教授の経歴紹介

記念品贈呈
濱田さん・江島さん・五石さんによる記念品贈呈の様子


2月17日
19日の卒論提出に向けて当研究室の松本くん(4年生)は毎日奮闘中です。ここ数日で論文の全体像がようやく見えてきました。添削しながら,日本語の難しさを感じています。

昨日ニュースで「日本地図した伊能忠敬と測量団を支援した日本各地の協力者1万2千人がデータベース化されて公開された」という記事を読みました。子供の頃,伝記本の中にあった「伊能忠敬」を読んで(昔は立派な人物の伝記本や昔話・おとぎ話の本がずらーっと本棚に並んでいましたが,最近はどうなんでしょう?!),「日本中を歩いて地図を作るのはすごく時間がかかったのだろうな。大変だっただろうな。」と子供心にのんびり想像していました。あらためてWikipediaなどで調べるとその期間は約17年で,しかも50歳を過ぎてから測量を開始したということ。以前,九州国立博物館で伊能図の復元を見たことがありますが,その精密さと美しさに驚愕しました。あれだけの地図を作成するのに地元の人々の協力が不可欠であることは想像に難くありません。
公開されたデータベース「伊能測量旅程・人物全覧」には,宿舎や出迎人などが書かれており,大変詳細に記録されていること,またそれがきちんと保管されてきたことに感心しました。ためしに私の出身地である福岡をみてみると・・・なんと1812年第8次調査でご先祖様が伊能忠敬測量団の「案内」を買って出ていたことが判明。1日限りですけどね。まさか今になって,我が家と子供の頃伝記で読んだ「伊能忠敬」の接点があきらかになるとは。こんなことってあるんですね。

2月9日
2016年が始まって1か月以上経ちましたね。ご無沙汰しています。
今日は修士論文発表会が行われました。本日の主役の大学院生(M2)が大学に入学した時に着任したので,あれからもう6年…。
当学科では12〜2月にかけて,3年生の進級論文発表会,4年生の卒論発表会,M1の修士論文中間発表会,M2の修士論文発表会と怒涛の発表会シーズンを迎えます。 本日の総括で金折先生がおっしゃっていましたが,研究内容と発表スキルは学年を追うごとに着実にレベルが上がっていきます。頼もしいですね。

☆櫻井賞受賞記念の研究紹介が次号の岩石鉱物科学に掲載予定です。
永嶌真理子 (2016) 「三重県伊勢市菖蒲から発見された3種類の褐簾石族新鉱物」

☆島根大学地球資源環境学研究報告(赤坂教授定年退職記念号)に下記の論文が掲載予定です。
永嶌 真理子・岩佐 清香・赤坂 正秀「島根半島三津地域に分布する熱水変質ドレライトに産するぶどう石の産状と化学組成の関係」
本論文は岩佐清香さん(2012年度卒)の卒論の前半部分に基づくものです。彼女の卒論の後半部分については公表に向けて現在鋭意執筆中です。
今,岩佐さんの卒論を読みかえすと「こんな難しいことをやっていたの!?」と驚きます(論文2編分です)。彼女は自分のアイディアをしっかり持った研究に向いた人でした。決して成績のいいタイプではなかったのですが(笑) 先のことを考えて要領よく仕事ができる人なので,きっと今はその能力を活かして活躍していることでしょう。


2010-2015年のニュースはこちら



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